るるもな。

アラフォー夫婦、はじめての猫暮らし始めました。

【猫学】動物行動学から猫の問題行動にアプローチ

牙を出するるちゃん

噛むぞー!

先日、動物保護団体向けの動物行動学セミナーを受講してきました。

「動物の行動パターンを理解することで問題行動を改善し、譲渡を促す」という目的のセミナーでした。
専門的な部分もありましたが、「問題行動を改善する」という部分は猫と暮らしている一個人でも取り入れられるところがあると感じました。

今回学んだことを猫飼いの一人として自分なりにまとめましたので、問題行動に悩まれている方の参考になりましたら嬉しいです^^

ちなみに、わがやのるるちゃんは「噛む」という問題行動を抱えています‥
特にお腹が空くと本気噛みです><
この問題を改善するためにわたしが考えた学習方法も最後にシェアしたいと思います。

1. 問題行動の改善に必要な学習理論

まずは学習理論の紹介です。

  1. 馴化(じゅんか)
    刺激を繰り返すことで徐々に慣れること。
    刺激と刺激の間隔が短い場合、馴化が速やか。
    例:芳香剤のある部屋にずっといるとニオイを感じなくなる
  2. 脱感作(だつかんさ)
    刺激を徐々に強めていき、刺激に慣れていくこと。
    例:アレルギー治療のため、ごく少量からアレルギンを摂取して徐々に増やしていく
  3. 古典的条件付け
    予測できる刺激があることで生理現象が起こること
    いわゆるパブロフの犬の条件反射。
    例:ベルを鳴らしてフードを与えていたら、フードがなくてもベルが鳴っただけでよだれが出る
  4. 拮抗条件付け
    ネガティブな刺激=いいことが起こる前触れ」と学習させ、ポジティブな刺激に変えていくこと。
    例:男性が苦手な猫に、男性からおやつを与えることで男性に慣れる
  5. オペラント条件付け
    以下の4つの条件がある。
    強化
     行動に対してご褒美を与える→行動増加
    弱化
     行動に対して
    バツを与える →行動減少
    強化:
     行動に対してバツをやめる →行動増加
    弱化
     行動に対してご褒美をやめる→行動減少
    ※刺激(ご褒美やバツ)が与えられることが正、除去されることが負、行動が増加することが強化、行動が減少することが弱化。
    例:新しいお店が美味しかった→また行きたい、新しいお店が美味しくなかった→もう行きたくない

2. 症例

複数の学習方法を組み合わせるのが効果的とのこと。 
さらに猫の性格によって取り入れる学習方法を変えるのがよい。

  1. 首輪を嫌がる猫
    馴化(ずっとつけることで慣れさせる)

    拮抗条件付け(おやつ)
    or
    脱感作(徐々につける時間を増やす)

    拮抗条件付け(おやつ)
  2. 爪切りが苦手な猫
    脱感作(徐々に切る本数を増やす)

    拮抗条件付け(爪切り=おやつ)
  3. 噛み癖を直させたい猫
    負の弱化(噛むとおもちゃ没収)

    正の強化(大人しくなったらおもちゃ再開)
  4. キャリーバッグに入らたがらない猫
    古典的条件付け(キャリー=いいことがある)

    拮抗条件付け(キャリー=おやつ)

3. わがやでの噛み癖への対処法

おやつを食べながらブラッシングに臨むるるちゃん

おやつを食べながらブラッシング

るるちゃんが噛むタイミングと考えた学習方法は、以下のとおり。

  1. お腹がすいてご飯がほしいとき
    「ご飯を出せ」の要望からくる噛み。
    欲しがる度にご飯をあげると肥満につながるため、要望を満たして噛む行動を減らすことはできない。
    負の弱化正の強化で、噛んだらケージに入れるなどの対処と、大人しくなったらご飯やおもちゃを与えるなどして、噛んでも要望が満たされないことを学習させる。
  2. 嫌なことをされたとき(爪切り、抱っこなど)
    「やめろ」の要望からくる噛み。
    爪切りやブラッシングなどは必要なので、要望を満たして噛む行動を減らすことはできない。
    脱感作拮抗条件付けで、おやつを使って少しずつ爪切りやブラッシングをして徐々に慣らしていく。

注意すべきことは、家族間で対処法のブレをなくすこと
Aさんは噛まれてもご飯を出さないけれど、Bさんはご飯を出す、などしてしまうと学習につながりません。
わがやでは、実際に家族間でのブレがあり、また対処法をコロコロ変えたりしていたので問題行動が改善されませんでした><

今回のセミナーの内容を夫ののにもシェアし、現在ふたりでブレなく対処しているところです^^
果たして噛み猫は改善されるのか‥
乞うご期待です!

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
また猫飼いのみなさまに参考になりそうな情報がありましたらブログでシェアしていきたいと考えていますので、これからもよろしくお願いいたします。

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