猫に関する病気、お悩みを取り上げて
わがやの実体験をシェアしていく企画、【猫学】。
今週の猫学のお題は、「愛猫の噛み癖」について。
猫の噛みつき行為は、人間と暮らす上でのメジャーな問題行動の一つです。
実際、わがやの1歳10ヶ月の短足マンチカンるるちゃんも頻繁に噛みついてきて、その度に「るるちゃんに嫌われているのかな…わたしはこんなに大好きなのに…」とすごく悲しくなります。
ちなみに、一番最近できた傷は、寝込みを襲われたときにできた鎖骨あたりの5cmほどの傷です…涙
今回は、
「そもそもなぜ噛むのか?」
「噛まれないようにするにはどうしたら良いか?」
という、愛猫が噛みつく理由と対策をまとめて、わがやの事例をご紹介したいと思います。
愛猫が飼い主に噛みつく理由
猫の行動にはすべて理由があります。
「何もしていないのに噛みついてきた」という場合も、猫にとっては何か理由があるのです。
猫の行動をよく観察して、どんな場面で噛みついてくるのか探ることが噛み癖を直すための第一歩となります。
具体的には、以下のようなケースが考えられます。
1. 歯の生え変わりでむずがゆいから(子猫の場合)
猫は、生後3-7ヶ月で乳歯が抜けて永久歯に生え変わります。この期間には歯のむずがゆさからなんでも噛みたがります。
2. なでられたり構われたりするのが嫌になったから
猫は飽きっぽい性格をしています。なでている最中に噛まれたという場合は、「もういいよ」の合図です。
3. 狩猟本能による攻撃
猫は肉食のハンターです。狩猟本能から、飼い主を獲物に見立てて攻撃することがあります。「もっと遊びたい」という遊びへのお誘いとも言えます。
4. やつ当たり
いわゆる「転嫁行動」と呼ばれるもの。嫌なことがあったとき、たまたまそこにいあわせた飼い主さんを攻撃する、やつ当たり行動です。
5. 病気や怪我で痛む場所を触られたくないから
同じ場所に触れて噛まれる場合には、病気や怪我から痛がっている可能性があります。嫌がり方が気になる場合は、早めに獣医さんに診ていただきましょう。
噛まれないようにする対策
猫には「噛むことは良くないこと」と学習させ、飼い主自身は「噛まれないようにする」ことが大事です。
1. 猫の噛む時の様子をよく観察し、噛まれる前に距離を置く
噛みついてくる直前に見られる猫の表情があります。
具体的には、目の瞳孔が開いて黒目がちになる、しっぽを床にたたきつける、身を低くして飛びかかる姿勢をとる、イカ耳になる、などです。
こういった表情が見られたら、なでなでや遊びを一時中断し、猫と距離をとることで噛まれることを回避します。
2. 遊ぶときは人の手や足を使わず、おもちゃで遊ぶ
飼い主の手で遊ぶことに慣れてしまうと、猫は「手=おもちゃ=噛んでもいい」と学習してしまいます。
特に、子猫の頃はついつい手でじゃれさせたくなりますが、必ずおもちゃで遊ぶようにしましょう。噛む用のおもちゃを与えることで、歯の生え変わり時のむずがゆさにも対応できます。
大きくなってからも、適度におもちゃで遊ぶことで、猫の狩猟本能を満たしてあげることができます。
3. 噛み癖防止スプレーを使う
猫の嫌がる成分(柑橘類や苦い味がするもの)が入ったスプレーがあります。
よく噛まれる場所にスプレーを塗り、「噛むと嫌な味がする」と猫に学習させることが期待できます。
もしも噛まれて傷ができたら
噛まれて傷ができた場合、しっかりと傷口を水で流しましょう。
放置すると、猫の口腔内の雑菌による感染症にかかり、最悪命の危険があるほど悪化してしまうこともあります。
わがやの場合
わがやの愛しの噛み猫は、1歳10ヶ月の短足マンチカンの男の子るるちゃん。
子猫時代は、噛み癖防止のために飼い主の手足で遊ばせないようにしていましたが、それでも立派な噛み猫になってしまいました…涙
獣医さんに相談したところ、猫の性格にもよるとのことでしたので、子猫時代に適切な対応をしていても噛み癖がついてしまうこともあるみたいですね。
るるちゃんの噛みつくタイミングは、主に「遊んでほしいとき」と「ご飯がほしいとき」。何か要求があるときだと考えています。
ご飯がほしいときは、いつもご飯をあげている一時間前になると噛みたいモードに入るので、わかりやすいです。
遊んでほしいときは、完全にるるちゃんのタイミングです。わたしたちが何かしていても何もしていなくても噛みついてきます。
「なぜ何もしていないのに噛まれるんだろう?」と考えたとき、そういうときのるるちゃんは、トンネルの中やわたしたちの死角から目をランランとさせてわたしたちを狙って飛びついてくることが多いと思いました。
そこから、おそらく遊びたがって噛みついているんだなと。
わがやでは、噛まれたときは「無視する」「距離を置く」「るるちゃんの嫌がる音を出す」の三段階の対応を行っています。
まずは無視。噛みついても何も起こらないと学習させるためです。
それでも噛みつく場合は、わたしたちがその場を離れて別の部屋へ閉じこもったり、るるちゃんをケージに入れたりして、物理的な距離をとります。
それでもまだ噛みつく場合、るるちゃんが嫌がる音の出るコンロガードで音を出して、「噛むと嫌なことが起こる」と学習させるようにしています。
この折り畳みコンロガードを展開するときの「ガシャーン」という音がるるちゃんは苦手なようで、走って逃げていきます。コンロガード様様です…
あとは、このガードで足の周りをガードしたりw
噛みついたあと、一目散に走って逃げるので、るるちゃん自身は「噛むことはダメなこと」と認識はしているようですが、噛みたい衝動に負けてしまっているのかなと思います。
るるちゃんと一緒に飼い主も噛み癖が直るように適度に遊んでストレス解消をさせて、噛まれたらダメだよと根気よく教えていこうと考えています。
今回の記事は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
実際に噛まれているわたしが噛み癖について書いても説得力がないかなとも思いましたがw、実際に悩んでいるからこそ言えることもあるのではと考え、今回はこのテーマで書いてみました。
わやがのように愛猫の噛み癖に悩まれている方の参考になりましたら嬉しいです。
ちなみに、以前参加した動物行動学のセミナーで学んだ、噛み癖などの問題行動へのアプローチ方法はこちらの記事にまとめておりますので、ご興味のある方は読んでいただければと思います。