みなさまこんばんは。
まだまだ読書ブーム続いています。飼い主のじゃんです。
まったりできる時代小説、和菓子やグルメ、タイトルに『猫』が含まれるものに惹かれがちで、今回ご紹介する作品もタイトルの『猫』が目に入って手に取りました。
朝井まかてさんの『銀の猫』。
猫好きなら手に取りたくなるタイトルと表紙ですよね。
どんなお話かと言いますと…
嫁ぎ先を離縁され、母親と暮らすお咲は、年寄りの介護を助けるプロの介抱人。
誠心誠意、年寄りに尽くすお咲のもとにはさまざまな依頼が集まる。
多くの病人に出会いながら、逝く人に教えられたことがお咲の胸に重なってゆく――
引用:Amazon
ということで、猫のお話ではなく、江戸時代の介護職をしている主人公のお話です。
猫さんがメインのお話ではありませんでしたが、もちろん表紙の銀色の猫さんも登場しますよ。
江戸時代の猫の生活を垣間見ることも。
物語の中に登場する銀色の猫さんは、名前がいくつもあります。
主人公の母親には「ぽち」と呼ばれていたり、同じ長屋の菊職人の家では「たま」と呼ばれていたり。
また、いろんな家からご飯をもらって可愛がられており、したたかな外猫さんです。
今は飼い猫さんを外に出したり外猫さんにご飯をあげたりすることは少なくなったのかなと思いますが、ひと昔前にはよくありましたよね。
昔と今で変わったこと、変わらないこと。
猫さんの暮らしぶりも昔と今で共通するところもあったり、また作品の主題である介護についても変わったことや変わらないことがあるなあと思いました。
たとえば、今は女性(娘)が家族の介護をすることが多いように感じているのですが、江戸時代の『孝行』のひとつとして、当時は男性(息子)が行うのが主流だったそうで、武士の場合は手厚い介護休暇もあったのだとか。
人間はみないつか必ずその時を迎えるのですから、介護については今も昔も変わらぬ問題ですよね。
わたしもアラフォーですからそろそろ老後のことを考え始め、読みながら自分が看取るとき、看取られるときのことを考えたりしました。(ぽっくりを目標にしていましたが、作中にもあったように誰にも迷惑をかけずに老いていくことはできないのだろうなとも思ったり)
ということで、本日はタイトルに『猫』が含まれている『銀の猫』のレビューでした。